2月から4月に引越しを予定している人に向けて、3月の費用の目安と、日付でどれだけ変わるかを書きます。
先に結論です。繁忙期の引越しは、値段が上がるより先に予約の枠がなくなります。日付を動かせるなら3月中旬より前か4月第2週以降、動かせないなら一日でも早く押さえてください。
3月の引越し費用の目安
価格比較サイトの価格.comには、実際に引越した人の投稿をもとにした3月の平均費用が載っています。2026年10月時点の掲載値は次のとおりです。
| 世帯 | 3月の平均費用 |
|---|---|
| 単身(荷物少なめ) | 約4.8万円 |
| 単身(荷物多め) | 約6.2万円 |
| 2人 | 約10.6万円 |
| 3人 | 約12.6万円 |
| 4人 | 約15.2万円 |
これはあくまで利用者の投稿の平均です。距離も荷物の量も人によってばらばらなので、自分の見積もりがこの金額に近くなるとは限りません。目安として、桁を外していないかを確かめるくらいに使ってください。
同じ3月でも、上旬と下旬でここまで違う
同じ価格.comの掲載値を、3月の上旬と下旬で比べると差がはっきり出ます。
| 世帯 | 3月上旬 | 3月下旬 | 差 |
|---|---|---|---|
| 3人 | 約10.4万円 | 約15.4万円 | 約5.0万円 |
| 4人 | 約11.9万円 | 約18.5万円 | 約6.7万円 |
4人家族なら、同じ月の中で日付が変わるだけで6万円以上違います! 下旬の金額は、上旬のおよそ1.5倍です。
なぜ下旬だけ高くなるのか
引越し会社が意地悪で値上げしているわけではありません。物流の側から見ると、理由は単純です。
引越しは、1件ごとにトラックとドライバーと作業員を、ある程度の時間まとめて押さえます。積んで、走って、下ろすまでの間、そのトラックと人はほかの仕事ができません。1日にこなせる件数には上限があります。
そこへ、転勤、進学、就職が3月の下旬に重なります。依頼が一気に集まると、条件のいい時間帯や安い会社から順に埋まっていきます。残った枠を取り合うので、金額は上がります。
つまり料金を決めているのは荷物の量だけではありません。いつ、どこへ、何人で、何時間トラックを押さえるのか。この考え方は引越しの見積もりが近いのに高い理由で詳しく書いています。
本当に困るのは、値段より枠がないこと
繁忙期の怖さは、高いことよりも、希望の日に引越しそのものができなくなることです。
3月の終わりになってから探し始めると、高いけれど頼むしかない、という段階を通り越して、受けてくれる会社が見つからないこともあります。旧居の退去日は決まっているのに、運ぶ手段がない。これが一番きつい状態です。
国土交通省は毎年、春の引越しを分散するよう呼びかけています。2026年3月13日の発表では、大手の引越し会社の予約状況をもとに、4月第2週以降は比較的余裕があると案内していました。来年の春も同じような発表が出るはずなので、2月から3月にかけて一度確認しておくと安心です。
物流の人間なら、こう日付を決める
私なら、引越しが決まった時点で、すぐに業者を探し始めます。新居の細かいところが決まりきるのを待つより、引越しの時期と荷物の量が見えた段階で動きます。
見積もりでは、第一希望の日だけを聞きません。この日ならいくら、前日ならいくら、翌週ならいくら、と日付を変えて聞きます。平日も候補に入れます。3月末にこだわる理由がなければ、3月中旬より前か、4月第2週以降にずらせないかを先に考えます。
あとは、条件をそろえて複数の会社から見積もりを取ります。ただし一番安い会社を選ぶとは限りません。希望の日、時間帯、金額、荷物の量にきちんと対応してくれるか。この4つを並べて決めます。
旧居の退去日と新居の入居日がうまく噛み合わないときは、日程の組み方を引越しの日程の組み方に、荷物を一時的に預ける方法を引越しとトランクルームの併用に書いています。日付を動かせない人ほど、こちらが役に立ちます。
相場を見るときに気をつけたいこと
相場は目安です。繁忙期は、同じ荷物でも日付と時間帯だけで金額が大きく変わります。
何日前に申し込めば必ず予約できる、ということもありません。地域や会社によって、埋まる早さが違うからです。
この春の引越し、日付はもう決めていますか? まだ動かせるなら、それが一番効く節約です。
参考にした資料:国土交通省「春の引越しの予約状況」(2026年3月13日発表)/価格.com「3月の引っ越し費用・料金相場」(2026年10月時点の掲載値)
